マイルドやん
中二、と括られるアレな年頃。
当時、方言キツイ地方に住んでいたが、転勤族ゆえ言葉から馴染めず浮いていた。
そんな時、親身になってくれたのがA先輩。
生まれた月が半年違うだけだったが、老成した振る舞いとネイティヴな方言使いでトロい自分をグイグイ引っ張ってくれた(と思ってた)。方言が上手いだけでとにかく尊敬に値した。
A先輩は大人社会で生きているため、だいたい上からだ。ちょっとした問いには「馬鹿、それは」だの「おまえ馬鹿」とフランクに答えてくれるので、この地域では、大人は親しくなると馬鹿馬鹿言うのだなぁと拝聴していた。
当時アレな年頃ゆえ、家庭内の事でうじうじ悩んでいたが、誰かに話すようものでもないと思い黙していたが、A先輩はそんな心の扉を開けと。
悩みがあるなら言えと此方の目線まで降りてきたので、家庭がアレで死にたい、とぶっちゃけたら「馬鹿おまえは恵まれてる」「俺なんかもっと苦労してるんだ馬鹿」の上からダブルパンチ(馬鹿付き)を喰らい、「今お前が死んだら…家族が苦労するんだよ⁉︎いいのか⁉︎」という斜め上な決め台詞をいただき、扱いに困ったので、扉はとりあえず閉めておこうと思いました。戸締り用心。
A先輩はその後、モテ期を経て同級生とステキな結婚をしたらしい。家族の絆とか大事にして暮らしているのだろうか。
疎遠になってしばらく経ってSNSとかやってんのかな(やってそう)と思ったけど、なんとなく面倒くさいので、検索とかはしませんよ。